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IQプロジェクトへの一つの考察

by Love in Qushu

解体再開発プロジェクトへの考察に続いて、ここからはプロジェクト成功後に発足するとされているIQプロジェクト自体の考察に入ります。こちらも、あくまで一個人としての考察、です。

福岡のラーメン屋になるのかか、一風堂になるのか

今回の再開発プロジェクトは、LinQをより一段上に上げるためのプロジェクトだと思います。福岡で活動するアイドルグループになるのか、全国により名を響かせられるアイドルグループ(IQプロジェクト)になるのか。

例えるのなら、地元のラーメン屋か、全国はおろか海外にまで進出している一風堂か、ということだと思います。地元の人に愛されるラーメン屋としてやり続けるのも当然ありでしょう。一方で「この味をもっと多くの人に味わって欲しい」と思うのもありでしょう。

以下は全くの推測で書きますが、
今回エイベックスと組んだのは、要は「このメンバーがいるグループだったら全国に通用できる」と思われた、ということだと思います。個人的にエイベックスはレコード会社ではなく事業会社だと思っています。音楽を事業として成立させることのノウハウは持っているんですね。

しかも最近エイベックスが取り組んでいるのがスポーツや地域とのコラボレーション。プロ野球のオリックスではチアを「BsGirls」としてガールズユニットにしてますし(CDまで出してます)、千葉ロッテでは売り子の女の子たちを「カンパイガールズ」にしてこちらもCDデビューさせたり。ソフトバンクのハニーズもエイベックス・プランニング&デベロップメントが運営を行っています。また、最近、呉市の動画「呉ー市ーGONNA呉ー市ー」が話題ですが、あれもTRFの曲ですから、エイベックスが絡んでいる、というよりプロデュースしたのではと思うんですね。

LinQの場合はFRAMEという、レベルファイブとの共同レーベル所属なので本体とは別組織というか。エイベックスも大きな会社ということもあって、それぞれが独自の動きをしている印象があるので、一概にエイベックスとして括れない部分もあったりするのですが。ただ、LinQをよりもっと大きくするために手を組んだパートナーがFRAMEだということは間違っていないのではと思います。

ではなぜ大きくしなければならないのでしょう。いや、大きくすることはないのでは、という考え方もあると思います。先ほどの比較で言えば一風堂にならずに一ラーメン屋としてやっていくのも全然ありです。

ただ、芸能界というのは基本的に上を目指してなんぼ、という部分があります。もちろんそれによって稼ぐという考え方もありますが、結果的に自分のスキルのレベルを、より上げられるという側面もあります。

その「上」というのが日本では東京であることは間違いありません。東京は「上を目指す」という人の集まりであり、ライバルも多い。そこで戦うことによってレベルをもう一つ上に上げることができるわけです。
LinQを福岡のアイドルグループとして福岡のみでやっていく、という考え方もありですが、福岡で戦うだけではスキルは上げられないと思います。東京、というものを経験してなんぼだと思います。

正直に申し上げれば、
東京に行くことの多いメンバーは、その意識が高いと個人的に感じます。LinQ、だけでなく個人のスキルはまだまだ劣っている。また、いわゆる芸能界とは、というものを東京に行くことの多いメンバーは肌で感じていると思います。

ただ、その「感覚」が全メンバーに共有されているのか、は正直疑問です。仕事や学業等でどうしても東京に行く頻度に差が出てしまうのは事実だから。

「東京とはこういうものだ」というのが全メンバーがわかっていたのか、そして「私はどうせ東京には行けない」という気持ちがメンバーの中に生まれていなかったのか。これはメンバー側の問題ではなく運営サイドの問題です。

福岡の気質と福岡の市場環境

東京にいる者として、縁もゆかりもない福岡をたびたび訪れたり企業の人と話している中で感じたことは、福岡はかなり強い地域コミュニティだ、ということです。地域のつながりの強さがハンパないと思います。街のイベントに参加しないと仲間はずれにされることになりかねないくらいだと、移住セミナーで聞いたことがあります。

屋台も一種の地域コミュニティ。狭い屋根の下で、そこに居合わせた人たちがメシを食べる行為を共有しているわけです。一つの鍋をみんなでつついている、といえばわかりやすいでしょうか。

そして福岡の気質として「人の良さ」が挙げられると個人的には思います。福岡に営業に行った社員から、飛び込みでも話を聞いてくれるし、同業他社の担当者を紹介される、なんてこともよくあったそうです。福岡にいればライバルだろうがみな仲間。そんな気質があると思います。

福岡のメシはリーズナブルですが、これも、お客さんを喜ばせるためには身を惜しまない気質の表れだと思っています。ものすごく簡単に言えば人がよすぎるんですよね。

この、外から見た福岡、というのは、当然ですが福岡で生きる人にはわかりません。これが当たり前だと思っているから。東京に行けば面食らうことが多々あると思います(逆もしかりです)。つまり、福岡への比較軸を持っているのかどうか。

これも、東京に行くことの多いメンバーは感じることが多いのではと思います。

福岡に本社を置くあるWEB系の企業の経営者に話を伺ったとき、売上は東京が6割、福岡が4割と言われました。つまり、東京である程度稼がないとやっていけないと。福岡という市場だけでビジネスをするのには限界があるわけです。しかも、それが他の地域でも通用する技術力ならむしろ積極的に出て行った方がいい。その方が企業を大きくできる。それが福岡という地域なのです。

なので個人的には今回のLinQの解体再開発プロジェクトも、福岡の地域特性が表れた部分もあると思います。今までのやり方では規模を縮小せざるを得ないわけで。では、全国で戦えるグループにしよう、というのが今回のプロジェクトの主旨だと思います。

ライバルグループ、ミュージカル集団という見えない実態

今回の解体再開発プロジェクトの一つの問題点が、成功したときのIQプロジェクトが「より具体的なことが現時点では明かされていないこと」だと思います。

公式のリリースを読むとこうあります。
http://ameblo.jp/loveinq/entry-12229895090.html

「新編成のアイドルグループ『LinQ』、そしてLinQに対抗出来る新グループの結成、ミュージカル集団の育成」

まあ、現時点では明かしていないだけなのだとは思います。ある程度具体的な事業構想は描かれていると思います(そうでないと6月なんて間に合いません)。

(あくまでも)私の中でのこの3グループの解釈は、下記です。

新編成のLinQ
→従来の、定期公演を行い東京でもライブを行うグループ
新グループ
→従来のLinQとは手法を変えたグループ。例えばAKB48に対する乃木坂46のように、定期公演をやらない、同性に憧れられるグループとしてファン層拡大、という、より裾野を広げる存在
ミュージカル集団
→いわばタレント部。LinQという枠組みの中ではなかなかやりづらかった個人活動をより積極的に行えるようにする

元々LinQはアイドルグループというよりは「自分の叶えたいことを実現する場」の側面も強かったと思います。IQプロジェクトはそれをより加速させるためのものだと思います。女優だったりタレントだったりを目指している人も多いわけですから。アイドルグループという枠組みに収まる必要はないわけです。

この3グループの解釈はあくまで一個人のものですが、「つまりこれってこういうことじゃない?」というのは個々の判断に委ねられている状況だと思います。なぜそうなっているのか。決まっていないから、というのもあるかもしれません。ただ、「6月以降こうなるから」ということを言っても、まずは福岡市民会館と中野サンプラザを成功されなければこのIQプロジェクトも発足できない。実現できるかどうかわからないことをいろいろ詮索するよりは、今与えられている課題をこなすことの方が大事。だから明かさない。

今のメンバーの心境もそうなっていると思います。今は、と書きましたが、この話が発表された直後は当然戸惑いも多々あったのではと思います。当然です。話が大きすぎて理解というか自分の中に消化するには時間がかかったからと思います。あと、当然若いメンバーがすぐに理解するのには難しすぎる話だったと思います。解体再開発と聞いて最初は解体に目が行ったメンバーも、やがて再開発という言葉の方に目が行った。そういうことだと思います。
※これは実際にメンバーの方とお話しして肌で感じたことです。

と同時に、ファンの方も同じ心境の変化があったと感じています。最初は解体と聞いて、自分の推しがいなくなってしまうかも、という思いに誰しもが駆られたと思いますが、今はメンバーを応援するしかない、という気持ちに次第に切り替わっていかれたのではと思います。もちろんプロジェクトそのものへの賛否は残っていますが。

定期公演は果たして黒字なのか

LinQの収益構造は私は知りませんが、という前提で書きますが、ベストホールでの定期公演は果たして黒字なのでしょうか。メンバーやスタッフを土日に渡って長時間拘束、しかもリハーサル等でその準備に一週間を費やし、ステージ後は長時間の物販。ホールの使用料も…

入場料だって前売りで2000円で、九州山口以外の人はLinQコイン一枚がもらえる、つまり1500円。物販だって一LinQコインで1~2分は話せてしまう。めちゃくちゃコストパフォーマンスがいいわけです。

だからこそ、運営サイドもメンバーも、かけたコスト、かけた労力に見合うだけのものを手にしているのか。今回の解体再開発はそこにも手をつけようとしているのではと個人的には(本当にあくまで個人的には)思います。

もちろん定期公演には、そこだけの費用構造では判断できない部分も多々あると思います。毎週末ステージに立ち続けるという経験はメンバーにとっては大きなものですし、いろいろ工夫することで創造力も磨かれる。ただ、それが単なる消化作業というか、マンネリになっているのであれば定期公演を毎週末二公演ずつやる必要というのもないのかもしれません。

ただ、単なる消化作業にさせないために、12月から定期公演に全てテーマが設定されるようになったのかもしれません。

メンバーに与えた選択肢

今回のプロジェクトで、もう一つこんな文言があります。

「現行メンバーの適正判断に加え、大々的、且つ大胆に新規メンバーを発掘していきます。」

この適正判断をどう捉えるか、ということです。私は先に述べた3グループの解釈、で、それにあわせてメンバーを再編成することだと思っています。会社で言えば人事異動です。その適正判断というのが難しいところで、そこには本人の意思がどれくらい反映されるのか、ということです。「私はこれがやりたい」というのと「この子はこっちが向いている」というのは、一致することもあればどうしても乖離が生じることがあります。本人の意思が尊重されることが本人のためになることもあれば、そうでないことも結果的には本人のためになることもあります。

その一つの例が伊藤ちゃんではと思います。ご本人は本当に「単身で東京に乗り込んで」「プロレスがしたかった」のかどうか。もしかしたらこれは運営サイドが敷いたレールなのかもしれません。ただ、これは見事にハマったんですね。違う分野に乗り込むことで彼女の開拓精神がより活かされ、キャラクターもますます開花しています。

本人の意思を尊重することだけが本人のためになる、というわけでもないのです。私自身不本意な仕事だと思ったことに配置転換されたこともあります。でも結果的にはいい経験になったのも事実です。

ただ、一方でこの解体再開発は、メンバーに対して選択肢を与える部分もあると思っています。このまま自分はアイドルとして活動していきたいのか。そもそも自分は向いているのか。そう考えるタイミングはこれまでもあったかもしれませんが、こういうプロジェクトが立ち上がったことで、より自分自身と向き合うようになったというのは事実だと思います。

例えば自分の働いている会社が別の会社に買収されるとなったときに、じゃあ自分は新しい親会社の元でこのまま働きたいのか、とか。その親会社の社風は自分に合うのか。それ以前にこのまま今の仕事でいいのか。別のことに挑戦したいと思わないのか。

そういう、自分の将来や適正と向き合う機会を作る、というのも、大人の大事な役割だと思います。今回のプロジェクトにはそんな側面も必ずあると思います。だって、「こんなグループなら私はやめます」ということもあるわけです。主導権が運営サイドだけにあるわけではありませんから。

ただ、そこがケンカ別れではなく双方が納得した上でのいわば円満退社になるかどうか、というのはきちんとケアすべき、大事なことだと思います。

メンバーに与えた刺激と生まれた気概

一連のプロジェクトが成功しようが現体制が6月まで、ということは決まっています。となると、現体制でできるライブの数というのももちろん限られてきます。ということで、一つ一つのライブの重みが今まで以上に大きくなっていると思います。それは、普段の公演を見ていて感じます。

と同時に、一つ一つの公演が、福岡市民会館と中野サンプラザの成功に向けられたものでもあるので、そこでいかにお客さんを集めてライブを盛り上げて両公演の成功につなげようか。意識が完全にそこに向けられていると思います。もう2~3ヶ月しかないのですから。

その一つの表れが、2/11の公演からベストホールに掲げられたカウントダウンの弾幕です(撮影、掲載については許可を取っています)。

そしてまた、自分と向き合い見つめ直す中で、自分は何のためにLinQで活動しているのか、ということの答えも出しているのではと思います。そのために私は今、LinQで何をしなければならないのか。あと2~3ヶ月の間で何をしなければならないのか。

今のメンバーにはそんな気概があふれていると思います。

そしてまた、メンバー個々の情報発信に関する意識も変わっていると思います。ツイッターやLINE LIVEを使っていかに広めるか。その広め方をどう工夫するか。その工夫の仕方にメンバーの個性が出ていてとても面白いです。

今回のプロジェクトの中身に関する温度差はメンバーによって当然生じていると思います。ただ、福岡市民会館と中野サンプラザの成功ということについては当たり前ですが全メンバーの意識は統一されています。だって、福岡市民会館と中野サンプラザには今のままでも立てることが確約されているわけです。最高のステージが用意されているとわかっていれば演者は燃えないわけはないです。

今回のプロジェクトは、メンバー一人一人がプロの演者になれるかどうか、が問われている場でもあると思います。プロとは何か。そしてまた、自分は自分のためかグループのためか、どちらのために生きているのか、ということも突きつけられていると思います。もしかしたら今までは自分はダメでもグループとしてよければそれでいい、と思っていたかもしれません。でも、まず自分がプロとして成立していなければグループはより良くならない。

それが「一人一人が奇跡の一部!私はプロ。私がLinQ。私も一緒。」というスローガンにつながっていると思います。一人一人のレベルを上げることが、LinQ全体のレベルを上げることにつながる。

今のメンバーにはそんな空気が流れていると思います。

「LinQ」から「あのLinQ」へ

最後になりますが、今回の解体再開発プロジェクトは、LinQをもう一段階上のレベルに上げるためのものだと思っています。

一つだけ申し上げたいのは、LinQの運営サイドはメンバー一人一人をいかに食わせるか、ということは必ずというか、一番大事にしています。メンバーを切ることありき、では決してありません。それははっきりと言わせてください。

ただ、このメンバーは別の道が向いているのでは、と思ったらその選択肢を与えることも考えています。とはいえその選択肢というのが、無理矢理選択肢を与えてそうさせるように仕向ける、ということもないと思っています。

だって自分たちが選んでメンバーにしたわけですから。そんな無責任なことはしません。人生を預かっています。雇用を守ると言うことは第一に考えてますし、メンバーのやりたいことにも配慮すると思っています。

だって、メンバーがやりたいことというのは得意分野でもあり、メンバーの武器になることで結果的にLinQがもっと大きくなれるわけですし。人材育成とグループの規模拡大というバランスは考えられている方だと思います。やりたいことをただやらせるのではなく、それが結果的にきちんと事業として成立させるようにしていると思います。

そこは会社経営の視点だと思います。社員の持っている能力をいかに発揮させることで、事業を大きくしていく。それと同じです。ただ、あの大人数で、一人一人の能力をいかに発揮させるかを全員分フルに考える余裕はどうしても生まれにくいと思っています。その点でマネジメント部分を再編成する方向になればよいと思います。

ただ、「発揮」というのは何も一方通行ではなく双方向によって生まれるものだと思っています。こういうことをやりたい、ということを明確に考えはっきりと言うことで、運営サイドも応えてくれるのではと思います。

今回のプロジェクトで、そういう雰囲気が生まれていればいいなと思います。簡単に言えば風通しのいい組織、ですね。

メンバーと話をしていた中で気づいたことがあります。

今のままでは「LinQの○○」になるわけです。でもこのプロジェクトが成功すれば「(成功させた)あのLinQの○○」になれるわけです。良くも悪くも今回の解体再開発でLinQの名前は注目されています。ですから、成功すれば注目度も認知度もさらに上がるわけです。

LinQというブランドをもう一段階上に上げることで、自分のブランドも向上できるわけです。

そんな意味でも、プロとしての生き方が求められているのかな、と思っています。福岡市民会館と中野サンプラザでは、プロの演者になった彼女たちが見られるのではと思っています。

それが何より、今回の解体再開発プロジェクトの意義ではないでしょうか。


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