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再開発の終わり、そして始まり

by Love in Qushu

21人いたLinQのメンバーは、3人が卒業&芸能界引退、7名が卒業→エンタメ集団、10名が新生LinQ、という形になりました。

一連のプロジェクトの過程を、一時期本当の意味で目の当たりにしてきた身としてもこれで一つの終着を迎えたわけでして、改めて思ったことを思いのままに述べさせていただきたいと思います。

グループとは別の、もう一つの再開発

最初、解体再開発なんて、アイドルグループというか人に対して使う言葉じゃないだろう…と思ってました。こうして終わりを迎えて、たぶんですが、言葉としては再構築が正しかったんだと思います。

再構築。英語だとRestructuring。そう、日本語だと「リストラ」とされ、再構築ではなく首切りという解釈が一般的になってしまいました。なので再構築という言葉を使うのは避けたのではと思います(今回の再開発プロジェクトを日本語で言うところのリストラと解釈している方もいるでしょうね)。

そういう意味だと再編成という言葉が近いのかもしれません。野球で言えばコンバートですね。イチロー選手や糸井選手みたいに、投手から外野手になって素質が開花した人もいます。

だから改めてメンバーの素質を見極めて、そこで今回再編成した…というのが一つの形だったのではと思います。素質だけでなく、メンバーの「私はこうなりたい」「こういう女性になりたい」という思いも踏まえての。もちろん最初はアイドルになりたいと思って叩いた門ですが、その思いは時間がたてば当然変化しますし。

皆さんの中には、自分の推しがLinQではなくなった、芸能界引退、エンタメ集団への移籍、というケースもあると思います。当然、LinQのメンバーではなくなってしまったことに憤りを感じていらっしゃる方もいらっしゃると思います。

ただ。既に卒業から一週間を迎えましたが、その動向を知ることができるエンタメ集団のメンバーは、ツイートなどを見ていても楽しそうというか、これまでLinQでは見られなかった顔が見られるようになったと思います。原さんなんかそうですね。グルメレポーターとしての素質が開花しそうな気がしています(笑)。

これまでレッスンとか土日の公演とか、拘束時間も長かったLinQから離れたことで一気に空いた時間。LinQとしてはできなかったこと(恋愛もそうですね)ができるようになって、メンバーはLinQにいたときとはまた違う輝き、何より一個人としての輝きを放ち始めた気がします。

たぶんその輝きって今のLinQメンバーにはまぶしく感じるかもしれません。LinQに進んだ未来、LinQを離れた未来。それぞれが一種のライバルなんでしょうね。

そして昨日お披露目されたLinQはまだ見ていないですけれど、それはそれでまた違う「未来を持った輝き」というか、「こういうLinQにしたい」「私はこういうアイドルになりたい」という強烈な思いを持ったメンバーたちの輝きにあふれているのではと。10人になって初めてできること、というのもあるかもしれません。メンバーカラーができたのもある意味そうですね。

そう考えると再開発プロジェクトって、LinQというグループの再開発ではなく、メンバーの能力の再開発、だったのかなと思います(そんな意味でつけてないだろうし完全に飛躍した考え方だと思いますけどね)。能力の再開発の結果、メンバー一人一人が新たな輝きを放ちだした。これからきっとその輝きは増していくのだと思います。

舞台というプロジェクトのカギ

さて。
エンタメ集団としては早速舞台が発表されました。なぜ舞台?と思う方も多いのではないでしょうか。私もそうです。

ただ、エンターテインメントを突き詰めると舞台なんだ、とは個人的には思います。舞台の歴史って長いんですよ。それこそ古代ギリシャとかそんな頃からです。なんでかというと、別にBGMなんか必要ないし、ストーリーさえあればできるわけです。人生だってある意味舞台じゃないですか。毎日毎日を演じて生きているとも言えますよねってオーバーですけれど。

LinQにいたときとの違いは、まずマイクがないから声の出し方が違う、セリフを全部覚えなきゃいけない、音楽も基本的にそんなに流れていないし、基本、静寂の中で行われる、役の人間として演じ切らなきゃいけない、その人になりきらなきゃいけない…けっこう多いですね。ただ、人の前で何かをお見せする、という点ではライブと一緒です。

一度伊藤ちゃんのプロレスを見たのですが、360度ステージだし、「ステージに立つ」という根本は同じだけれど全然違うんですよね。いや、でも実は共通項も多いから伊藤ちゃんにはハマった気はします(伊藤ちゃんにとってはLinQの時もステージは戦いの場だったでしょうしね)。

エンターテインメントをやる上では舞台は欠かせない、そう思います。だから「九州から本当のエンターテインメントを届ける」というIQプロジェクトにとって、今回の舞台はかなり重要な意味を持ちます。ある意味IQプロジェクトの成否がかかっています。


私の住む北海道にはオフィスキューという事務所があります。これでピンと来ない方でも大泉洋さんのいる事務所と聞けばわかるのではないでしょうか。あのミスターこと鈴井さんが立ち上げ、安田顕さんとかTEAM NACSのメンバーの所属する事務所です。

このオフィスキューというのは、地方の芸能プロダクション、というのを初めて成立させた、という存在だと思います。今までだと、いや、今でもそうですが、芸能をやりたかったら東京や大阪に行くしかなかったんです。それを、地方にとどまり続けることを可能にした。地方にとどまり続けても全国に通用できるようにした。その先駆けだと個人的には思っています。

たぶんですけれど、オフィスキューはIQプロジェクトの一つの目指す形だと思います。元々LinQだって「東京に行かなくてもアイドルとして活動できて東京を始め全国や世界にうってでる」として立ち上げられたじゃないですか。それによって、いろんな事情があって東京には行けないからアイドルをあきらめるしかなかった地元の人たちが救済された部分もあったんですよね(ぶっちゃけ、ゆうみんはそうですよね)。

今度はそれをアイドルに限らずエンターテインメント全体に広げようとしているのかな…と。

実は先ほどのオフィスキューにはアイドルグループはいないんですね。まあ元々が演劇集団だからそこには乗り出さなかったのかもしれませんが、ただ最近彼らはNORDというボーイズユニットを手がけ始めているのは興味深かったりします。

いつかはエンタメ集団からボーイズユニットが生まれるかもしれませんね。
とまあ、IQプロジェクトが総合エンターテインメント集団になっていくには、今回の舞台はとても大きいのではと思います。

おそらくですけれどエンタメ集団を持つことで、メンバー一人一人の長いスパンでの芸能活動を支援できるメリットもあると思います。アイドルとしての活動はどうしても期間に限りがあります。だけれど、アイドルとしてではなく芸能をする人として、LinQ卒業後も活動を続けられる。それによってメンバーの人生を長期間支援できるメリットもあるのではと思います(言うまでもなく深瀬智聖さんと一ノ瀬みくさんがそうですね)。

スポーツがそうなんですよね。現役選手として活動するのはどうしても限りがあります。でも、現役を終えた後も今まではコーチや指導者になるのは狭き門でしたが、アカデミーを設立してそこの講師をやる、とか、最近スポーツチームも引退した選手を少しでもチームにとどめる動きが出ています。

そのうちLinQを卒業したメンバーの中からママタレとか出てくるかもしれません…
でも、IQプロジェクトはそういう長期スパンを目指している部分もあると思います。

地方で、芸能を事業にする。私は今はそこに、というか昔からその点でLinQに注目しています。


少し個人的な話をします。
私は転職と移住で3月から札幌に来ています。今まで長い間勤めていた会社をやめたのは、LinQを通して地域振興に目覚めた部分が非常に強いです。ある意味私の能力再開発ですね。今までの能力を活かしつつ違うことに挑戦して自分の幅を広げる…既に新生なんです、私は(笑)

そこで感じたことが二つあります。
まず、今の仕事としては「何かを誰かにお願いする」ということが非常に多いわけです。しかもそれが急だったり。そういうときに、「あ、ここに頼めばいい」というものがあるととても大きいんですね。例えば急な取材が入ったとします。となると記者を探し、カメラマンを探し…となるわけですが、そういった専門の方をまとめて頼めるところがあるととても大きいんです。でも、当然ですがそれって相手がそれなりに人を抱えていて柔軟に対応ができる、ということが大事です。

IQプロジェクトもそういう存在になっているのかなと思います。例えば急にKBCやRKBでレポーターが必要になった、というときに、エンタメ集団なら誰かしらは空いていて仕事を受けられるかもしれない。レポーターってそれなりのスキルが必要だから誰でもできるわけではない。そういう「困ったときの頼み先」としてIQプロジェクトが機能するといいなと個人的には思います。だって、ジョブ・ネットって人材派遣会社なんですから。ニーズに応える、という点ではライブとも変わらないですしね。

もう一つ。
札幌でもアイドルグループはたまに現場に足を運んでいますけれど、そこで感じるのは、LinQって恵まれているなあ、ということです。

札幌のアイドルグループは、東京であまり稼げないと思うんですよね。本州の地方グループだったら、自分たちで運転したり高速バスだったり、格安な交通手段で東京に稼ぎに行けるわけです。最近こそ飛行機ですが、LinQだってそんなこともあります。

ところが札幌から高速バスで東京には行けないんです。強いて言えばフェリーでしょうが、どうしてもお金がかかる。つまり、東京に行っても黒字になりにくい。そんな部分があると思います。ホワドルも東京に拠点を移しましたよね。という部分でなかなかアイドルを事業として成立させにくいというのがまず一つ。

そして何より大きいのは、札幌の現場ってステージが低いんですよね…
何カ所かフリーライブとかイベントへのゲスト出演とか見てますけれど、ステージがないというところもしばしばです。地べたでやるんです。当然ですが、後ろの人は見えません。「へえ、なにかやっているなあ…どれどれ」という人たちが見られない状況が多いんですね。

地べたでやるイベントって東京でも福岡でも見た記憶ないし…あ、路上ライブがそうか。
でも、それが一地方都市・札幌の現実なんだなと。大都市圏だと福岡256万、札幌236万だからそんなに変わらないのに。
※あと撮可も札幌の現実ですがそれについてはここではやめます。

なので一地方都市のアイドルグループとしてはLinQは恵まれていると私は思います。そこに甘えて欲しくない、という意味で言ってます。

という中で今のLinQはどうなっていくのか。個性の多さが武器の一つだったLinQは、それを半減させてしまったわけです。今度はIQプロジェクトの一員という側面も持ちます。どうなっていくのかは今はわかりませんが、見ていきたいと思います。


ただ…

私は7月にベストホールに行って、「これが最後の今のLinQだ」という思いだったわけです。幸い第二楽章と第三楽章公演が入っていたので「Wake up」も「アイ、スクリーミン。」(この曲の世界観は本当な好きです。ベストホールでのあの照明も)も「Write Drops」も見られるとわかっていたし、これらを見てもう思い残すことはない、くらいの思いだったのですが、

そこにはあきらかに「ない」ものがあったんですよね。


そう、天野なつ、です。
「もうこれで思い残すことはないわ」
「ちょっと!まだ私帰ってきてないんですけれど!(笑)」
みたいな声が聞こえたというか。その点では日曜の二部後に流されるラジオによって、なっちゃんの声がベストホールに響き渡ったのはよかったなあ…と。私の中では開演前のものすごくやさしく言う「私たちLinQが~」も、どこかぶち上げるように言う「ラーブイン」も彼女のものなんですよ(笑)。前者は先日の卒業公演で久しぶりに聞けて「ああ、戻ってきたなあ」と。

だから、私の中では、なっちゃんがベストホールの舞台に立って、今までのように歌って踊れるまでは、まだ(前の)LinQは終わっていないと思ってます。

20人それぞれの道が決まっているのに(ここちゃんもある意味決まっていないけれどエンタメ集団には入っています)、彼女はまだ道が決まっていない。いや、道すら見えない。

彼女の道が決まって初めてプロジェクトが終わったと言えると私は思います。

最後に。
先ほど書いた(結果的に)最後のベストホールで、あるメンバーの物販写真に書かれた言葉を使わせていただきます。物販のやりとりを公には基本的にしないのですが、この言葉は伝えたいなと。今のLinQを見るのはこれが最後、次来るのはだいぶ先と伝えたときに書かれた言葉です。

なんか、全てが凝縮されている、そんな気がしたんです。

今のLinQ
今をLinQ
今とLinQ
今よLinQ


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