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4人と、彼らと彼女の未来

by Love in Qushu

3月31日のまなみんとあやのんとカナちゃんとMYUちゃんの卒業公演。実は卒業公演を生で見るのはこれが初めてだった。推しの人に優先して見てもらいたい(だからチケットを買わない)というのと、最近でこそだいぶ改善されているけれど飛行機嫌いの私にとっては、福岡はなかなか気軽に行きづらいという部分もあった。去年8月に二回にわたって行われた卒業公演は法事でとても無理だった、等々、理由はいくらでもあるのだけれど…

「メンバーがいなくなるという現実を目の当たりにしたくない」というのが一番の理由だったと思う。私にとって卒業公演というのは何らかの「終わり」だった。だからLINE LIVEで見ていただけだった。

今回は仕事として(挨拶はしたかったので、最後は買ったチケットで一ファンとして物販には行きましたけれど ※チケットも直前まで残っていたから買った。あくまで卒業メンバーのファンを優先させたかったので)公演を後ろからずーっと見ていたけれど…初めて見た卒業公演は、「終わり」だけの公演ではないなと思った。

例えばカナちゃん。「telephone」の最後で「バイバイ」と明るく締めくくったのは彼女らしかったし、MCであまり自分の思いを話さなかった(他のメンバーは自分のソロパートの前に話す場があったけれどカナちゃんはなかった。あやのんのときに会話しただけで)のも彼女らしかったと思う。「幸せになります」と言っていたけれど、まさに彼女はこれから幸せをつかみに行くんだなあと思ったし間違いなくつかめると思う。

例えばMYUちゃん。熊本から通う高速バスにまで感謝したり(笑)、その思いを話すだけでなくそれにあった曲として「3月9日」を見事な歌声でカバーしたり、小学生の時にLinQに入ってずーっと年上だらけ、しかも熊本から離れた福岡に通う日々…そんな日々を5年も続けていたのだから、彼女はまた歌うために戻ってくるのではと思う。あの歌声はそんな希望を抱かせた。

例えばまなみん。特にLinQの曲では彼女のコーラスがものすごく伸びやかにベストホールに響き渡って、普段のLinQの歌い方と違ったんじゃないかなあと思った。卒業公演だから、自分の思い通りの歌い方をしたのかもしれない。そんな話を物販でしたら、もう明日からシンガーソングライターとして一人でやっていくんで、それに恥じないように歌った、みたいなことを言っていた。シンガーソングライターとして活動していく以上、歌声をもっと響かせたい、もっと伝わるようにしたい、そういう意味だったと思う。もう彼女の目は未来を向いていた。いや、未来というよりは明日を向いていたというところか。実際翌日には既にライブの出演が決まっていたし。

例えばあやのん。前から公言していた海外留学を実現させるという強い気持ちと、もっと素敵な女性になりたいと語るその様子からは、なにか壮大な未来が本人の後ろから透けて見えた気がした。壮大すぎるからどうなるかわからないという不安は当然あるだろうけれど、夢や希望だけでなく不安もあるから未来なのだと思う。この先のことは誰もわからないわけだし。

卒業公演というのは、本人たちの描く未来が見える公演なんだなと思った。


今回の卒業メンバーとの関わり度合いは大小があるのでどうしても思い入れの差が出てしまう、という前提の元、少し思い出を語らせてください。

MYUちゃんは初めて物販に行ったのが2014年の10月。このときがベストホール遠征二回目で、仕事で関わったメンバー以外にも挨拶をしようと、全員回った(ありすさんとみくさんはいなかったけれど)。このときはまだ12才だったから子供に話しかけるようにと思っていったら、全然大人びた会話になってびっくりした記憶がある。そういえばこの年の年末には彼女の生誕にも行っていた。

…今にして思えば「アオイハル」やってほしかったな…。実は初めてベストホールに行ったのが500回記念公演で、このとき「アオイハル」の初披露を生で見た。たぶんだけれど「アオイハル」をベストホールで見たのは計3回だ。下手するとベストホールでやった回数と同じかもしれない、というくらい「アオイハル」遭遇率が高い(笑)。

2016年の、事実上最後になったなっちゃんの生誕公演で「LinQのミニモニになってほしい」という思いからの芽依ちゃんとMYUちゃんの「チャイムが終われば」の間奏も懐かしい。

次のLinQを担う存在だったと思うだけに今回は残念だけれど、でもまた必ず戻ってきてくれると思っている。学業への一年間のレンタル移籍だ。そうだ。

カナちゃんはこんな接点があった(ちなみにこの現場に私は立ち会っていない)。

送られてきた映像を見て爆笑したのを覚えている。カナちゃんらしかったのかもしれない。天真爛漫そうに見えるけれどわかるところはわかっているというか(一方のちあっきーは…笑)。ベストホールでの何かの公演で、「チャイムが終われば」の前にちょっとしたアドリブがあって、そのときに「早くライブ終わらないかな-」と言って場内が爆笑したけれど、まさにそんな感じの子だった。

ちなみに「telephone」の「バイバイ」のくだりは物販でも話したけれど、冒頭でさくらちゃんが泣いたこともありどう締めくくろうか最後まで迷ったけれど、ああいう風に自分らしく明るく締めくくることにしたのだという。カナちゃんは最後もカナちゃんだった。

まなみんについては前に書いたのでいいでしょう(笑)。

ただ、卒業公演でのあの歌い方は「シンガーソングライター・桜愛美」がハッキリ見えたし、これからがとても楽しみだ。もちろんソロになることで大変なことも多々あるだろうけれど、たぶんこの子は大変なことも大変と思わず飄々と歩いて行くし、ひょいと飛び越える気がするから大丈夫だ。そう、このポスターのようにね。


あやのんは、前職でのLinQメンバーへ行った3回のグループインタビューで毎回いたメンバーだったので、ものすごく思い入れがある。少し、語らせてください。

※上記の記事には続編があったりしますが、全て貼ると多くなるので、それぞれの記事から前後をご覧ください。

正直、最初はあまり目立っていなかったと思う。ただ、ご覧いただければわかるが、「ナツコイ」から最後の「LinQuest」で一番表情が変わっているのは彼女だと思う。

特にこの「LinQuest」の写真は後からカメラマンの方から送られてきたときに「おおーっ」と思った記憶がある。まるでファッション雑誌のような、というか。ものすごく、(前に進んでいる)見え方を意識しているなあというところか。ファッション雑誌の写真ってよく意図的に風を送ったりしているじゃないですか。あんな感じ。びっくりしたのを覚えている。見え方をものすごく意識していたのだろう。実際ご本人も気に入っていたようだ。

この頃のLinQを一ファンとしても見ていたときに、ガラッと変わったなあと思ったのはさくらちゃんと彼女だったし、何より覚醒したのが彼女だと思ったので、その舞台裏を聞きたいと思ってこの企画をお願いした。

ただ、私は基本的にインタビューってご本人のためにやっているので、誰かに対して話すことを通して自分を見つめ直し、そして新たな目標を持ってもらえればうれしいし、インタビュー当時というより数年後とか後々振り返って「こんなこと言ってたんだ」と思ってもらえればうれしい。そのためにやっています。

しかもこの記事の中では…

そして22才の誕生日を迎えたら一年間アメリカに留学しようと思っていて。

そう考えると…彼女は目標というか、自分の目指す姿ははっきりと決めていて、それに向けてどういうステップを踏んだらいいか、をきちんと考えられる人だったと思う。それが大きな目標だとしても、一歩一歩登ることで近づいていく。目標を掲げる人は多くても、それに向けてのステップまで描けるかどうかは別の話。でも彼女は「そのためには何をしたらいいか」はきちんと考えられ、かつ実行できる人だったと思う。

なんでだろう。そう考えたときに思ったのが、彼女が基本的にネガティブ志向だからなんじゃないかなと。「私はこれができない」そう思える人だからこそ、自分を冷静に見られるし、何かをするためには一歩ずつ登っていくことが必要。私もネガティブ志向だから少し気持ちがわかる。その話はここにも書いたけれど…

ネガティブ志向ということは、目標が高すぎる証でもあるのだなと。だってアメリカ留学なんて、ものすごくハードルが高い。でもそこにいわば乗り込もうとするわけだ。「My Style」での彼女なんてまさにブロードウェイのステージのようだ(私はブロードウェイのステージは見たことはないけれどNYに行ったことはある)。見てこの写真。

「Member」でも書いたけれど、思えば彼女は2015年のシルバーウィークのユニット祭りで、一人椅子を持って現れてダンスパフォーマンスを披露してサッと引き上げたことがあった。思えばあの頃から、彼女の目はアメリカを見ていたのかもしれない。

そう考えると彼女をこれ以上LinQという枠の中に収めるのは限界だったのかもしれない。まるで同じくアメリカに羽ばたいていった大谷翔平のように。

卒業公演を後ろから見ていて、彼女がよくやる、少し下を向いてからゆっくり前を向くシーンを見て、その前を向く目がはっきりと未来を見定める目になっていて、見ていて胸が熱くなった。

あと、彼女の挨拶で何より印象に残ったのが、「見つけてくれた」という言葉だった。思えばアイドルとの出会いは偶然ではない。たくさんいる中から見つけるからこそ、出会うわけである。他にも選択肢はたくさんあるのに私を見つけてくれた。そんな言葉も彼女らしかった。

そしてこの日の卒業公演で唯一、残るメンバーの中で卒業メンバーを語る機会をもらったのがらなちゃんだった。「My Style」の曲の前振りに指名された彼女は涙ながらにあやのんへの思いを語った。これはある意味あやのんが彼女に託したバトンなのではと思った。個人的にもこの二人の指向性は似ていると思っていた。

あやのんはある意味加入当時も卒業公演でも変わっていなかったと思う。子供の頃は全然話さない人だったらしいが、今ではこうしてライブなどでも物を話すようになったし、何よりステージの上で輝く存在になった。でも、そういう存在になるのって何も本人の性格がガラッと変わるのではなく、本人は本人のままでありつつ、花が開くかどうか、なのだと思った。個人的な感想だが、ネガティブ志向がポジティブ志向にガラッと切り替わることって基本的にないと思う。例えるならあやめの花に突然チューリップが咲くことはない。あやめに咲くのはあやめだ。だけれど、それが咲くかどうか、そしてきれいに花開くかどうかは別だ。私はよく「覚醒」という言葉を使うけれど、そういうことだ。

彼女という花をきれいに咲かせたのは、何より水をやり、時には太陽になって、一生懸命咲かせようとしてきたファンの存在あってこそなのだと思った。たぶん咲かせるのは大変だったと思う。だからこそ、咲いた喜びはよりひとしおだったのではと思う。


さて。
卒業公演は未来が見える公演なんだと書いたが、もちろん、終わりもある。「HANABI!!」のあやのんのこぶしももう聞けないし、まなみんの最後のサビ前の「永遠とか~」の部分だってもう聞けない。「キミがいたから」は最後に大庭ちゃんが出てきたけれど、映画の4人が揃うのも、もうこの日が最後だ。「失恋フォトグラフ」の冒頭のMYUちゃんのコーラスも、もう聞けない。「あ、見られるのはこれが最後なんだ」というときはたいてい私は泣きながら見ていた。

そして…
2014年の「カラフルデイズ」のリリイベでLinQに興味を持ったことは何度も書いたけれど、当時は東京に住んでいて、福岡にもまだ行っていなかったのでいわゆる現場仲間はなかなかできないでいた。それが初めてできたのが、TIFの直前の「ナツコイ」のリリイベだった。近くにジェフ千葉のユニを着ている人がいたので声をかけたら、その隣にいたのが私にとって初めての福岡の地元ヲタとの出会いだった。その人は私が首から提げていたあるアーティストのタオルに反応してくれた…彼は私と同じくaikoジャンキーだったのだ!

その翌週のTIFもスカイステージで一緒に見たし、その翌週の初のベストホール遠征でも会ったし、さらにその2週間後の夏祭りも、一緒に並んで「HANABI!!」を見た。夏祭りは事実上花火が上がるのを見ながら「HANABI!!」を見に来たようなものだった。もっとも厳密にはこの日は「祭りのHANABI!!な夜」だったのだが。

そんな彼とこうしてもう「HANABI!!」で沸くこともないのか…

しかも私がaikoジャンキーになるきっかけとなった横浜アリーナでのライブにも居合わせていたり、アイドルにまだそれほど興味がないときに見に行った、あるグループのライブでメンバーの生誕セレモニーがあって、会場がサイリウム一緒に染まってその素晴らしさに「これが生誕イベントというものなのか…」と印象に残ったときも、彼が関わっていたことを後で知った。何より、仕事としてLinQと関わるようになる中でいつも支えてくれた人だった。次はaiko現場で一緒になるだろう(笑)。

そしてもう一人、私には仲間がいた。去年7月にベストホールに来て、21人のLinQを見られるのはこれが最後か…もしかしたらこれが自分にとっての最後のベストホールなのかも…としみじみとベストホールを見上げていたときに「これが最後だと思っちゃダメですよ」と声をかけて下さった方がいた。長年私を見ているからこそ、かけられる言葉だった。

二人とこうして一緒にLinQを見られるのもこの日が最後だった。いや、彼らは推しが卒業してもLinQを見に来てくれるかもしれない。でも、お互い推しがいる同志としての熱、はもう共有できない。

そして、この替え玉コールも。

小さな子まで魅了する力が、彼女の推しにはあった。多分それはなにより、推しにとっての励みになっていたと思う。私には最年少のファンがいる、と。

卒業公演と同時にこれらが終わってしまった。もう彼らと彼女と楽しんだ時間は戻ってこない。

でも。間違いなく言えるのは、彼らと彼女と楽しんだ時間があったということだ。それは何よりかけがえのないことなのだと思う。

彼らと彼女の推しはこんなことを言っていた。

「私のファンの皆さんも、私と会えなくなって悲しいという方もいらっしゃるかもしれませんが、きっとうまくいくと思います。未来の皆さんにこの曲を歌いたいと思います」

ファンの未来にまで気を配る、素敵な言葉だと思った。

だから、推しと彼らと彼女はこの日から、未来に向かって歩き出した。いつかまた笑い会える日のために。


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