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IQプロジェクト研究生は坂を登る

by Love in Qushu

乃木坂46が成立したのは、白石麻衣を発掘できたからだと個人的には思っている。
ではなぜ白石麻衣が乃木坂に応募したのだろう。アイドルになりたいのであればAKBなりハロプロなり、応募はできるはずだ。でもなぜ乃木坂?

実は最近乃木坂を勉強していて、曲を借りたりいろんな本を読んだりライブDVDも買ったりPVを見たり…なぜ乃木坂なのかというと理由は簡単で、ヒットしているから。ヒットには理由がある。そのロジックを少しでも学びたいと思っているからだ。

で、なぜ白石麻衣は乃木坂に入ったのだろう。書籍を読むと本人は別にアイドルに興味はなかったと語っている。これは推測になるんだけれど、元々音楽に興味を持って学校に通っていた彼女にとって、AKBやハロプロといったアイドルグループは興味はなかったし、これらのグループって体育会系。彼女の性格には合わなかったんだろうと思う。乃木坂はオーディションのときから別に文化系のグループを打ち出していたわけではなかったようだが、定期公演がないとかいろいろAKBとの違いは示していた。

でも、応募した理由ってこれに尽きるんじゃないだろうか…
「なんか、面白そう」

何か新しいものが誕生するというのは、基本的にわくわくするものだ。期待と興味を抱くものだ。

5/6(日)、IQプロジェクト研究生公演を初めて見に行った。元々5/6(日)は早々に福岡を離れるはずだったのだが、一日延ばして見ることにしたのはLinQの未来を見たいと思ったから、かもしれない。研究生自体はGWどんたくSpecialLive 2018とLinQの7周年のいずれもオープニングアクトで見ただけだったし。

一部と二部両方見たけれど、そこで何より感じたのは、LinQの原風景だった、ということだった。
※もっとも私の中でのLinQは2014年からなんだけれど。

まずメンバーについて。私はBudLabも見ていなかったので誰が元BudLabメンバーなのかが全くわからなかった(もっとも浅井いろはさんは仕切ることが多かったのですぐにわかった)。ただ、「ああ。この人は元BudLabメンバーだったんだな」とすぐに気づくようなことはなかったので、ある意味横一線というか、研究生もそれなりにレッスンを積んだ上での公演になっていると思った(まあ15人もいたら最初はなかなかわからないものだ)。

そして何より、LinQのメンバーだったり元メンバーだったりを彷彿とさせるというか、重ねられるメンバーが多かった気がする。まだ幼い、背の低いメンバーが二人いたけれど、「ああ、ゆうみんもデビュー当時はこんな感じだったんだろうなあ(でもこんなにしっかりはしてなかっただろうな 笑)」とか。でも逆に言えばそのメンバーたちの未来の姿がイメージできるとも言える。それが何より楽しいのではと思った。しかもやるのはLinQ曲だったりするし。というより、最近LinQがやらない曲ばかりだからさらにかつてのLinQを思い起こさせるというか。「今のLinQにないもの」が、この研究生公演にはたーーくさんあった。

メンバーという点では、出身も長崎や熊本、佐賀とばらけていたのもよかった。全県でオーディションをやった影響もあるかもしれない。オーディションについては後述します。

ライブでは、LinQの楽曲(しかも最近LinQがあまりやらないもの)だったりで「かつてのLinQのベストホール公演」を彷彿とさせることが多かったんだけれど、個人的にはMCがなにより彷彿とさせた。企画もので、かつ多少ぐだる、でもきちんとまとめるというのはLinQのベストホール公演でよく見られた光景なのだが、さらに企画に合わせて曲を使ったのもよかった。フラフープ対決の時は「ラブルレ」(BudLabで一番好きな曲だ)の「回せ回せ回せ」が流れたり、変顔対決では「Dear My Friend」の「変な顔~」のフレーズがBGMで流れたり。こんな仕込みもかつてのベストホールの定期公演を思い起こさせた。

物販もかつてのLinQのように写真にメッセージを入れてくれるし、時間もかつてのLinQと同じくらいだという。

そして原風景だなと感じたのは会場の雰囲気もそうで、ファンが何より楽しんでいる、研究生の未来にワクワクしているから、その気持ちがより会場を盛り上げていたと思う。この日は一部と二部の雰囲気が全く違ったのも、個人的には原風景だった。盛り上がるけれど暴走するわけではない。その適度さがよかった(4月に見たLinQの方がひどかった)。あ、そういえばアンコールの時に客電が落ちて誰かがアンコールを叫ばないといけないのも原風景だった。

一部と二部は同じセトリだったけれど、全く違う公演になっていたのは客層が変わっていたのもあったけれど、それによってメンバーのパフォーマンスが変わったのもあるのかなあと思った。乗せられたというところだろうか。

さて。
アイドルブームも一段落したというか、解散するグループも出たり、市場は飽和状態である。一方で、乃木坂の出現だったりでアイドルを夢見る子はまだまだ多いと思う。ゆうみんがモーニング娘。、なっちゃんがAKBに憧れたように、今の若い子たちも、将来ああなりたい、という中にアイドルというのは多くなっていると思う。より目標として捉えているというか。希望者は多いけれど一方で枠は縮小している…そう思う。

いや、なろうと思えば誰でもなれる時代ではあるのだが、それなりの事務所に入る、というのが難しくなっていると思う。そこに今回のIQプロジェクトのオーディションがあったわけで、実際の数は知らないけれど、オーディションの応募者はけっこう多かったのではないだろうか。研究生のレベルも個人的には高いと思ったし、「まだまだ人材がいるんだな」と正直思った。

ただ、例えば乃木坂なり東京で活動させたいという親御さんもいるだろう。でも、必ずしも実現できるわけではない。学校の問題もあるし、できれば地元に置いておきたい、そもそも東京に行かせるお金もない…

そういう理由でアイドルを断念せざるを得ない人もいるかもしれないけれど、このIQプロジェクトのオーディションが、そういう人たちを軒並み取り込む、という意義もあったのでは…と思う。ものすごく簡単に言うと長濱ねる(長崎出身)は東京に行けて欅坂に入れたけれど、行けない長濱ねるもいるかもしれない(彼女のウィキペディアを見ていると一度は母が反対して最終審査当日に連れ戻されたとある)。

いわばIQプロジェクトオーディションはそういう手を差し伸べるというか、そういうことに結果的になっていると思う。

これが何に似ているかというと、プロ野球。プロ野球選手になりたいと思って、それなりの実力もある選手がいたとする。でも、だからといってプロの門をすんなり叩くかといったら話は別である。なぜかというと、芽が出なかったり、ケガで数年後には戦力外通告、なんてことになった場合(というよりこのケースがほとんどなのだが)、野球しかできない若者がいきなり無職で社会に放り込まれるのである。であれば、企業に入社する形になる社会人に進ませた方が何かと安心だ。プロにはならなくても社会人野球として続けることはできる。

アイドルだって、実際に活動できるのは数年だ。野球同様、それを終えたときの人生の方が長いのだ。

ただ、球団の中には、引退後の雇用まで面倒を見てくれそうなところもある。例えばヤクルトは元々家族経営の側面があって、引退後の選手がヤクルトの営業マンとして働いているケースもある。最近はわからないけれど根本さんがいた頃の西武なんか、引退後の面倒も西武グループの中で見る、ということでプロに進むのを躊躇していた選手を獲得できたりもしていた。

そして何よりソフトバンク。最近は引退後もソフトバンクの携帯ショップで働けたり、という進路もあるようだ。つまり、ホークスに入団するのではなくソフトバンクのグループ会社に入社する、という形態なのだろう。それなら親も安心して子供をプロに進ませようと思うだろう。

しかもソフトバンクは育成でも選手を多く獲って、かつ筑後の施設で徹底的に鍛えることができる。そりゃ、選手は魅力に感じる。ホークスに入りたいと思う選手は多いだろう。

IQプロジェクトも同じことになっているのでは…と思う。その子の人生をアイドルだけで終わらせないよう考えているというか。トキヲイキルのように舞台だったりテレビだったりプロレスだったり、多方面で活躍できる。智聖さんやみくさんのようにテレビやラジオでも活躍できる。個人的にはアイドルを経験することで情報発信力のスキルが身についたりするから、いつか企業で広報で活躍できる、なんて道もあるのではと思っている。

しかも自前でレッスン場もあるし、ゆさちゃんは言うまでもなく最近はなっちゃんも研究生のレッスンを見たりしているようだから、実績のある先輩から教えてもらえる機会もある。

いわば「育成のIQプロジェクト」として、九州の親御さんに認められているのでは…それが、研究生の多さとレベルに繋がっているのでは…と思った。しかもLinQに入れれば九州に限らず東京、全国に進出するチャンスもある。選択肢をたくさん用意しているのだ。というより、再開発によってそうした、という方が正しいか。

だからIQプロジェクトって実はけっこうすごいことをやっているんだなと思った。いや、ハロプロもそういうスキームで築き上げられたものだと思うけれど、それを地方都市で成立させようとしているのはすごいなと思う。

そして、個人的には何より「I'm OK※」(※はハートマーク)に尽きる。
SHiNTAさんが書いて下さったのもうれしいし、IQプロジェクト研究生としての初めての自前の曲を作って下さったわけだし、そして何よりこのメロディというか…これほど門出にふさわしい曲はないと思うし、SHiNTAさんもこれからの研究生の未来を楽しみにしているんだろうなあ…と感じたからだ。
※下記のLINELIVEで一曲目から聞けます。

と、つらつら書いたけれど、難しいことばかり書いたけれど、これに尽きる。

IQプロジェクト研究生、面白い!


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